2014年11月02日

11月スケジュール表コーチコメント

 大きい大会もひと段落している時期だと思います。結果はどうでしたか?あなたにとって満足のいく結果を得られましたか?それとも悔しさだけ残る結果だったでしょうか。
どちらにしてもそこからが大切です。出た結果を踏まえて、今後何をしなければいけないのか、何が足りなかったのかを考えるのは、コーチではなくて君自身です。君なりの結論を出して、次につなげていきましょう。

 今回はジュニアユース(中学生)のお話をしましょう。
 今年のジュニアユースチームは高円県大会の準決勝でガイナーレ鳥取U-15に負けて3位という結果でした。優勝を目指してみんなでやってきたので、コーチ、選手とも悔しさが残る試合でした。
 ただ、今の自分たちの力は100%に近い形で出せたのではないでしょうか。そこに関しては、満足しています。
 ですが、ここをもっと高めていれば、こうやっておけばもっと良くなったのではないか、という種類の後悔はやはりあります。やっている当事者からすれば、いくらいいゲームをしても負ければ、100%満足することはないと思います。監督、選手の頭の中はそんなに単純ではありません。
 この日のために、来る日も来る日もみんなで頑張ったのですから・・・ですが、いろいろな方から「すごく良い試合だった。」とか、「感動した」とか、ある人は「選手たちの頑張りに涙が出そうだった。」とまでおっしゃってくれました。
 数名の指導者が、わざわざ私のところに電話をくださり、ほめてくださいました。これらの反応に少し戸惑いながらも、お礼を言わせていただきました。
 そこから私の中に一つの疑問が生まれました。なぜ、皆さんが感動してくれたのだろうか?なぜ、中学生のサッカーの試合で涙が出そうになったのでしょうか?
 いろいろ考えた結果、ありきたりな言い方かもしれませんが、自分たちを信じて、自分たちの限界に挑んで、自分たちより強い相手に戦いにいった選手たちに皆さん感動していただいたのではないかと思いました。
 確かに今回の試合は、相手の方がチームとして一枚も二枚も上でした。それは、やる前から私も、選手も分かっていました。ですが、相手が自分たちより強いときの方が、私たちは闘争心に火が付きます。体中をアドレナリンが駆け巡るのがわかるくらい燃えます。    
 そして挑んでいくことができました。相手よりも走り、戦い、ギリギリの戦いをすることができました。
 選手たちは本当に必死に戦ってくれました。この試合で骨折した選手もいました。この試合で怪我をして途中で交代した選手もいました。
 みんな球際で逃げずに戦った代償として怪我をしました。怪我は残念でしたが、そのくらい頑張って戦った選手たちに、私自身も誇りに思えました。
 そしてこの日のために、毎日毎日努力を重ねた選手たちは素晴らしかったです。この努力があったからこそ、最後まで戦えたのだと思います。やはり日々の努力が大切だと、改めて感じました。

 周りの人は、技術や戦術に感動するのではない。人間と、人間が、本気でぶつかり合い、魂を込めて戦っていく姿に感動していくのだということを学びました。そしてそれは年齢でもなく、プロだとか、アマチュアなどというカテゴリーでもなく、単純に人間が限界に挑戦するという姿に感動するのだと思いました。
 そんな姿を見せてくれた選手たちに感謝の気持ちでいっぱいです。

 この試合をもって、中学三年生のFCカミノでの大きな大会が終わりました。本当にお疲れ様でした。最後に最高の試合を見せてくれた君たちと一緒に頑張ってこれたことを心から感謝します。本当にありがとうございました。そして卒業までの、もう少しの時間を一緒に頑張っていこう。これからは、君たちがここを出てからも困らないように、伝えておかないといけないことをやさしく、やさしく(笑)、伝えていきたいと思います。覚悟しときたまえ!!3年生の保護者の皆様、本当にお世話になりました。もう少しの時間お付き合いをお願いします!!

FCカミノヘッドコーチ吉川尚男
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2014年10月04日

スケジュール表コーチコメント

 今年も早いもので10月になりました。この時期はお米の収穫の時期です。春に田植えをしたお米が秋に収穫を迎えます。私のやっている仕事は、この農業に似ています。
 毎年毎年同じことを繰り返し、繰り返して行きます。同じことと言っても、毎年子供が違いますし、長い目で見ていくと時代も違います。10年前の子と今の子を比べるとやはり違いが出ています。その子たちと格闘しながら毎年を送ります。
 冬に土を寝かせ、春に田植えをし、夏の暑いときに草刈りをし、秋に収穫をします。カミノの子供たちも、収穫の時期を迎えたのではないでしょうか。寒い冬を経験し、後輩や、新しい子が入ってくる春を経験し、うだるような暑さの中ボールを追いかけまわして真っ黒になった夏を経験し、みんな一回りも二回りも大きくなりました。これからまだまだ続くサッカーシーズンをしっかりと楽しみましょう!

 中学生のある子が言いました。「コーチ、指導者やってて一番楽しいことってなんですか?一番嫌なことってなんでか?」
急に聞かれたので少し考えてから答えました。「一番嬉しいことは、お前が下の子に声をかけて励ましていた姿だよ。一番嫌なことは、お前が家や学校で、悪さをすることだよ。まっ、それも必要ではあると思うけどね(笑)」
 そう言うとその子は、嬉しそうな、バツの悪そうな何とも言えない顔をして笑っていました。指導者が、一番嬉しいことは試合で勝つことでもなく、大会で優勝することでもありません。指導者が本当に嬉しいことは、その子が人として成長を見せてくれたときです。   
 
 そして本当に一番悲しいのは・・・、その子が先に逝ってしまうことです。
 つい最近もそんなことがありました。その子は以前、カミノにクリニックで来ていた子でした。いつも笑っていて、一生懸命頑張る姿が印象に残る子です。病気で亡くなりました。
 とてもサッカーが好きで、仲間を大切にしていたと聞きました。亡くなったことを聞いてから、数週間心が動揺していたと思います。
 彼のためにも、やはり自分のできるサッカーをしっかりとしていくこと、そして、子供たちにも一生懸命接してやること、子供たちとの時間を大切にしていくことを考えさせられました。

 私たち大人が、子供たちに望むことはなんでしょうか?やはり、元気に笑顔で毎日を過ごして欲しいということ。そして私たち大人よりも幸せになって欲しいということではないでしょうか。私たち指導者、大人はもう一度このことをしっかりと頭に入れて、子供たちに接して行かないといけないと思います。
 そして毎日の一日一日を大切に、しっかりと噛み締めてやって行きたいと思います。
 ご冥福をお祈りいたします。

子供たちへ
 少しぐらいサッカーができなくたって、勉強ができなくたって気にすることないよ。もっと上手くなりたいと言って頑張っている姿がとても尊いのです。そして、悩んで、苦しんでも笑顔で自分の人生をしっかりと歩んで行って欲しいです。
 大人は、君がどんな大人になるか楽しみにして毎日接しているんだよ。頑張れ!!

FCカミノヘッドコーチ吉川尚男
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2014年09月15日

FCカミノ9月スケジュール表コーチコメント

 いよいよ9月になりました。この月は、大きい大会の最後の準備期間になります。みんなでしっかりと良い準備をして、戦いに備えましょう。
ではどんな準備、つまりサッカー選手で言えばどんな練習をして行けば良いのでしょうか?それは、技を磨くこと(サッカーの練習)と、人としてのレベルアップ(道徳を学ぶこと)ではないでしょうか。(これは、今だけではなく、ずっとなんでしょうけど。)
 昨今の、スポーツの世界、もちろんサッカー界もですし、学校、家庭において、道徳を学ぶ機会、時間が少な過ぎると思いませんか?サッカーの世界でも、技を一生懸命磨いていますが、そこに心の練習、人生を生きて行くうえでの考え方、生き方の練習がリンクされていますか?このスポーツを使って人生を学び、人生を学ぶことでサッカーも上達させて行こうと言うのが、私たちFCカミノの狙いです。(ではカミノはできているのかと言えば勉強しながら実践中ですと答えるレベルですが・・・)

この考え方は、私たちの基本となる考え方です。この考え方は、何も私たちが始めたことではありません。これは、古来より日本人が大切にしてきたことです。読み書きそろばんだけでなく、四書、五経を中心に道徳を学んできた、先祖代々から日本人に伝わってきた考え方です。
そのため昔の人は、技の優れている方は、人間的にも素晴らしく、地位と徳のレベルが同じであったそうです。例を出しますと、水戸黄門様、大岡越前などです。
もちろんこの物語などは、面白くしているところはあると思いますが、技と徳が備わって初めて地位が上がるようになっていたそうです。
ですが、今はどうでしょうか?新聞を開けば、地位の高い人が不正を働いたとの記事が目立ちます。なぜこのような日本になってしまったのでしょうか? 
それは子供たちへの道徳の勉学を減らして、技(勉強)にばかり目が行ってしまったためと思われます。ここでもう一度見直してみませんか?親、学校、社会の大人が、人としてどう生きていくかを子供たちにしっかりと伝えていく時です。
では、またここで問題が出ます。どのように伝えて行けば良いのでしょうか?答えは一つしかありません。大人が変わるしかないと思います。大人が徳を身に着け、行動で示していかないといけないでしょう。これはすごく大変なことだと思います。ですが、この方法しかないのだと思います。
難しいことだと思いますが、学校も道徳の時間を勉強の時間と同じだけにしませんか?スポーツでも技を教えながら、人生を伝えて行きませんか?お家でも、子供たちに生きて行くうえでの大切なことを背中で伝えていきませんか?
大人たちが変わることで、子供が変わります。子供が変われば、未来が変わります。この素晴らしい子供たちの未来を輝かせるために、今の大人たちが力を出し合い、素晴らしい世界を作っていきましょう!

選手のみんなも、サッカーと一緒に人間のレベルアップをやって行こう。
私も、今からもう一度気を引き締めなおして頑張りたいと思います!!!
(この文章を家族に観られてしまうと、プレッシャーがますます厳しくなりそうで怖いです!!(笑)

FCカミノヘッドコーチ吉川尚男
posted by FCカミノ at 16:13| Comment(0) | TrackBack(0) | コーチコメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする