みんな、良い年を迎えられたでしょうか?そして新たな年に、新たな目標を立てましたか?
私の目標は毎年同じです。2015年が終わるときに、「出会えてよかったと思える仕事をすること。」そして、そのために「昨日の自分を今日超えること」、その積み重ねの先に「昨年の自分を今年超えること」です。私の目標は毎年この目標です。
子どもたちには、毎年新しい目標を立てて欲しいと思っています。
目標を立てること。そしてそこに向かっていくこと。それによって、喜びや、苦しいことへ耐える力が付いたり、新しい仲間が増えたり、目標を達成できるかどうかで不安になったり、自分自身を見つめ直したりできるからです。
目標を立てるのは、目標を達成することが大切なのではなく、やはり、目標を立てて努力を重ねて、自分自身が人として成長することこそが大切だと思います。
私自身も子どもの頃に目標を立てました。トレセンに入りたい、試合に勝って行きたい、もっとうまくなりたい。色々な目標を立て達成できたこと、できなかったことで成長して行くことができました。
中学二年生の時の目標は、「ナショナルトレセンへ行く。」でした。夏に選考会があったのでそこまでに力をつけようと、毎日毎日頑張りました。それはそれは楽しい時間でした。そして中国トレセンを選考する前段階の米子市のトレセンに参加しました。
その日は体の調子も良く、良いプレーができ満足しながらプレーをしていました。そこに油断があったのだと思います。後方からのパスを右足のアウトサイドで何気なくコントロールをしようとした瞬間、相手選手にボールごと足を蹴られてしまいました。
その時、足首が、「バキ!」と大きな音を立て、今まで経験したことのないような痛みが走りました。ですが目標にしてきた大切な選考会です。その後も足を引きずりながら、みんなにばれないようにプレーを続けました。そして、帰り際に友達からこの後一緒にサッカーをしようと誘われ、ばれるのが嫌だったので一緒にやってしまいました。家に帰って足を見てみるとびっくりです。象みたいな足になっていました。
そこから、病院通いの始まりです。色々な病院に行きました。ですが診断の結果はいつも同じ。「捻挫です。しばらく、休んでください。」
ですが、1か月、2か月、3か月たっても腫れが引かずに月日だけが流れていきます。県トレセン、中国トレセンなどが迫っています。ですが、象の足をした選手にチャンスはありません。
指導者の計らいで、中国トレセンには連れて行ってもらいましたが、全くプレーができない状態です。
5か月してから岡山の病院でやっとけがの原因がわかりました。じん帯が、はがれていたのです。切れていたらすぐに分かったのですが、2/3がはがれて、1/3はくっついていたため分からなかったようでした。
そこからさらに手術、リハビリで3か月を要してしまい、完治するまでに全部で8か月かかってしまいました。
もちろん目標にしていた、「ナショナルトレセンに行く」ことはできませんでした。
落ち込み、落胆していたのを今でも鮮明に覚えています。ですが、この怪我をしていた時期に色々なことを学びました。
サッカーができることへの幸せ、怪我の選手の気持ちと思い、怪我をしないためにも基本の大切さ、そしてこの時期、本を読むことも覚えました。そしてこの時期から、サッカーがうまくなるにはどうすれば良いかを考えるようになりました。
足が治ったらこの練習をやってみようなどと考えていたからだと思います。この怪我があったから、今指導者をしているのかもしれません。
目標を立てて、努力をする。努力をしていれば、目標が達成できなくても、何かしら自分の力になるものが身に付く。そのためにも、目標を立てて頑張っていきたい。子どもたちにも目標を持って頑張ってもらいたいのです。
みんなの2015年の目標は、どんなことですか?恥ずかしがらないでしっかりとした目標を立てて、努力をしていこう!!
FCカミノヘッドコーチ吉川尚男