私自身も今年一年で様々なことを学びました。子供の前に立っていると新たな発見と再確認の毎日です。今までなんで気が付かなかったのだろうということを子供たちが気が付かせてくれたり、やっぱりそうだよなと思うことを子供たちが示してくれます。毎日子供たちに学んでいます。
今年も、当たり前だけど気が付いた大きいことがあります。それは何かと言いますと「子供時間」です。この子供時間は、子供の進んでいる時間と、大人が過ごしている時間のスピードが全く違うということです。皆さんも記憶していると思いますが、子供の頃は一日がすごく長く感じていませんでしたか?一年も長く感じていませんでしたか?逆に、年齢を重ねて行けば行くほど一日のスピードが速くなり、一年の進むスピードが速くなるような感覚はありませんか?これが子供時間と大人時間です。
子供は時間がゆっくり進むようにできているのだと思います。なぜそうなっているかと言えば、色々なことを学んだり、噛み締めたり、喧嘩したり、遊んだり、何より失敗して取り返すこと、やり直すことができるように失敗がいっぱいできるように、ゆっくり進んでいるのだと思います。子供にはそんな時間が必要で、ゆっくり大人になっていくようにできているのです。
ですが、この子供時間を大人が壊していないでしょうか? 子供がゆっくり成長していけるように子供時間になっているのに、いつも急がせていないでしょうか。大人時間に無理やりあわさせていないでしょうか。例えば、朝の用意から、夜寝る時まで急がせていませんか?そしてサッカーでも早くうまくなるように、早く勝てるように子供たちを大人時間に合わさせようとしていないでしょうか?子供時間でしか動けない子、学べない子に対して怒ったり、罰を与えたりしていないでしょうか?もし大人時間で進んでいる子供がいたら一見いいように見えますが、子供の時に学ばないといけないこと、失敗しないといけないことを、大人が奪ってしまっていてめちゃくちゃにしていないでしょうか。それは、大人と子供が手をつないで一緒に歩き、ゆっくりしか歩けない子供を大人が手を引っ張って引きずっているのと同じだと思います。本当にこれで良いのでしょうか?そんなことをすごく感じ、学んだ一年でした。
では大人はどうすれば良いのでしょうか?簡単に言えばほっとけば良いのだと思います。子供たちに失敗をたくさんさせてあげればいいのではないでしょうか?そしてそこから、学んでいく方法を一緒に考えて行けば良いと思います。先に大人が失敗しないように、手を回してはいけないと思います。一緒に失敗をして一緒に学んで行けば良いのではないでしょうか。
子供たちはみんなの大切な、大切な宝物です。彼らが、たくさん失敗できるように、大人が失敗を受け止められるように、やはり私たち大人が頑張らないといけないですね。
私自身も、子供時間を大切に接していきたいと思います。(なんて偉そうに言ってますが、今日も早く用意しろ!保育園に遅れるぞ〜。と言っている自分がいて反省しています)
FCカミノ 吉川尚男